パーマをかけた僕のおすすめの短編小説の話

約1年ぶりに美容院でパーマをかけました。

みなさん想像だにしないでしょうが、このパーマへの道のりはなかなかに厳しいものでした。

というのもパーマをするかしないかは、通っている美容院のカリスマと呼ぶべきスタイリストさん次第であったから。

次第というのは半分くらい勘違いかもしれませんが、毎回違った髪型に仕上げるほどの強いこだわりを感じるので、素人が不用意にパーマをお願いするのがなんだか水を差すようで申し訳ない気がしたのです。

毎回気にいるような髪型に仕上げてくださるので、この美容院に来るまでの自分のパーマへの執着も薄れていたのも事実ですが。

そういうわけでスタイリストさんの口からパーマの文字が出るの待ちだった私は晴れて、1年の歳月を経て、この姿となりました。

ちなみにパーマにした感想ですが、めちゃ良かった。

髪を切った次の日は仕事に行くのも楽しみになりますが、パーマともなるとその比ではありません。

はやく見せびらかしたいという気持ちは小学生の頃を彷彿とさせますが、案外、社会人にもなると他人の髪型に興味を持たなくなるものなんですね。

何も言われないので自分でも髪を切ったか不信に思ってしまいました。

なんとも言えない肩透かし感。

他の人が髪を切っていたら声をかけてあげようと思った日でした。

短編の小説を読みました。

津村記久子著『とにかくうちに帰ります』

あまり日頃から小説は読まないのですが、この本は面白かったです。

何ともないようなただの日常を綴った短編集の本書は登場人物やそれぞれの関係性も簡潔で頭を酷使するようなものではなく、面白いと思った表現にマーカーで線を引きながらすらすらと読むことができました。

会社で働く『私』やそれを取り巻く先輩、上司。表には出すほどでもない小さな興味や会社への反抗が無常感として伝わってきて、あぁうちに帰りたいな。という気持ちになります。

題名の『とにかくうちに帰ります』は多分そういう気持ちを汲んでつけたのではないと思いますが。

小説を滅多に読まない方や社会人になってから言葉にできないような何かが引っかかっている方におすすめの本です。

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