1年のちょうどいい思い出

おかげさまで先日の日曜日、5月9日に入籍してから1年となりました。

そんなとっておきの前夜にらしくもないですがディナーをいただくことにしました。

Tokyo食堂さん。

当日は携帯やらなにやら置いて財布だけ持って入店しました。

特別な時間に集中できると思ってのことです。

落ち着いた色調で綺麗な店内、それと大宴会を開いている団体さん。

注意して聞かないと正面に座っている妻の声も『がはは』にかき消されてしまいます。

あっという間に悲しかった。

まあ確かに、自分たちが結婚記念日だろうと他の人には関係ないことだよなと言い聞かせて、気にしていないふりをしていました。

ドリンクを注文して前菜がテーブルについた頃、妻が、あの人たち、と話始めます。

私もせっかくのディナーに文句は言いたくないですが、さすがに限度をこえてるよなと思い、妻の文句に食い気味でそうだよねと相槌を打つつもりでした。

『あの人たちがいてよかった。私たちはディナーなんて呼べるものを食べ慣れてないから静かな店内で店員んさんに注目されながらだと緊張してすぐお腹いっぱいになるところだった。』

あっけにとられて用意していた「そうだね」をそのまま言うしかありませんでした。

危ないところだった。

あの言葉が無ければ、ステーキの付け合わせの野菜を食べる時間も惜しんで席を立つところだった。

お腹いっぱいだと言いながら時間をかけてゆっくり食べることすらせずに会計するところだった。

頭の中のほとんどを占めていたもやもやを綺麗に解決してくれると思いませんでした。

おかげで有意義な時間を過ごせました。

記念日に合わせてデザートをアレンジしてくださったのも嬉しかった。

お店を出てから、看板横の小さな鯉のぼりは写真映えしないかもね、って。

SNSでいいねをたくさんもらうようないい話ってほんとに現実で起こるんだなぁなんて思いながら帰る夜でした。

どうもありがとう。

次の日、記念日当日は朝5時半に起床。

朝が苦手な親愛なる隣人にお願いして写真を撮ってもらいました。

風は強いわ空は曇るわ想像より寒いわでなかなか思い通りにはいかないけれど、あまりに早い朝はとても静かで、世界中に3人だけみたいでねってどうも楽しい気持ちになります。

デジタルでもフィルムでもたくさん撮ってもらったので現像に時間がかかると思うけれどそれで良いのです。

すっかり忘れてしまった頃に届くくらいがいい。

あの時は楽しかったねって言えるちょうどいい思い出になっていると思います。

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